バリ島

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第66話 逆ナン

    悪魔の暴走も止まり、僕たちはウルワツで有名な「シングルフィン」というカフェバーに向かった。   シングルフィンの駐輪場にはスクーターがぎっしりと停められていた。間違いなくカフェバーの客のものだろう。 ということは、みな飲酒運転で帰るのだろう。バリでは飲酒運転が当たり前のように感じるのだが、罰則はないのだろうか。それともただ、飲酒運転、みんなでやれば怖くない的な […]

第65話 悪魔の暴走

    僕たちは宿に着くと、それぞれの部屋に入った。僕の部屋ではリッキー、ゆうやの順でシャワーを浴びて、最後が僕となった。賑やかで楽しいけど、騒がしいグループから開放されるひととき、自分だけの時間だ。このあと、またすぐに出かけるのでゆっくりはできないが、心が安らぐ至福のひととき。温かいシャワーで疲れやストレスが流されていった。       シャワー […]

第64話 リッキー氏

    僕たちがビーチに辿り着いたとき、闇が空を覆い始めていた。 ビーチへ行くには、大きな岩の間にあるかろうじて人がひとり通れる階段を下りていかなければならなかった。 暗くなり始めているこの時間帯に海に向かっていくのは僕たちだけだ。上がってくる人たちをよそ目に、僕たちは階段を下りていった。       階段の下までいくと満潮に近づいているようで、す […]

第61話 走れ、メロスどもめ

    翌朝、腹痛から回復したリッキー(どうやらお尻は無事だったようである)とゆうやと共に、まだ途中だったミッション「移動用のスクーターを確保せよ」(あと3台必要)に取り掛かることにした。 まずは、僕の提案でバリ島についた初日に宿泊した宿「ルマ・サンバ」に行くことにした。僕たちが宿泊した際にスクーターを貸し出していたので、もし余っていたら借りられるかもしれない。   […]

第60話 腹痛プロライダーの教え

    しばらくして、マルセロとリッキーも合流すると、僕たちのディナーはスタートした。 インド料理のレストランとあって、やはりカレーとナンがうまい。僕が頼んだチーズナンは、僕がバリで食べたものの中でバビグリン(豚の丸焼き)に次いで旨い。有名どころのナシゴレンもうまいのだが、辛いんだよ。     ただでさえモチモチ感がたまらないナンなのに、とろーりチーズが加 […]

第59話 卑猥な3ケツ

    レンタルスクーターで帰りながら、もう少しで宿に到着というところで、僕たちはいくつもの屋台が立ち並ぶ小さな広場を見つけた。そこからは、食欲をそそる肉の香ばしい匂いが漂ってきた。 僕たちは宿にスクーターを停めると、さっそく歩いてその広場へ向かった。       広場ではさまざまな食べ物が売られていた。サテと呼ばれるバリの串焼きや、ミートパイのよ […]

第57話 あの車を追ってくれ

    僕たちはサヌールに向かうため、2台に分かれてタクシーに乗り込んだ。 部屋の振り分け方は、いつの間にかこの場合にも適用されていた。つまり、カップルか独り身かで分けられる。 マルセロとタイサ、アレックスとビビのカップル組と、僕とリッキーとゆうや独り身トリオに分かれた。       なんか独り身の3人が立場的に下に見られているような気がする。僕の […]

第53話 最高の晩餐

    豚が焼き上がると宿のオーナーのおばちゃんが、豚肉を少し神様にお供えすることを説明して、プールのすぐそばにあるガネーシャ像(ヒンドゥー教の神様でゾウの姿をしている)の前に切り分けた肉を供えた。 思った通り、数分後には大量のハエがたかり始めた。神様というよりハエたちに供えたことになる。今日はクリスマスだから、お前らにもご馳走をやろう。今日だけだぞ。   &nbs […]

第52話 バビグリン

    この記事には少しグロテスクな写真が掲載されております。メンタルの弱い方は、鉄のメンタルを持つためにも目を背けずに、しっかりと目を見開いて最後まで読みなさい。甘えるんじゃない。今まで甘え続けた結果が、今のお前のメンタルの弱さだ。     クリスマスの特別なディナーのため、僕たちはバビグリンを注文した後、宿のスタッフたちが目の前のビーチに道具の準備を始め […]

第51話 礼を重んじる日本人

    金髪の美人姉妹とその両親は、アルマゲドンことリッキーとしばらく話したあと部屋へと戻っていった。 それからしばらくすると、ダイビングに出かけていたマルセロとタイサ、シュノーケルをしていたアレックスとビビたちが戻ってきた。       部屋で休んでいたゆうやも外に出てきて、全員がプールサイドの席に座って目の前に広がる海を眺めながら雑談が始まった […]

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