絶景

第68話 尻に火がつく

    翌朝、みんなで朝食を食べたあと、僕は近くのお店で新しいビーサンを購入した。 これでビーチにでもどこへでも行ける。     そのあと、みんなで町を散策することになったのだが、ゆうやは残ることになった。 常にハイテンションなメンバーたちと過ごしているから、精神的に疲れたのだろう。確かにこのテンションで動き回っていては、僕の体ももたないかもしれない。 彼に […]

第39話 アグン山の頂き

    頂上で日の出を拝もうと、オレたちは疲労困憊になりながらも、過酷な岩場エリアを死に物狂いで登っていた。 軽いハイキングのつもりで来たのだから、手袋を用意しているわけもなく、氷のように冷たい岩を触るたびに、次第に手の感覚がなくなっていく。手を滑らせてしまえば、崖に落ちてゲームオーバーという死と隣り合わせの状況で、かろうじて集中力は保たれていた。     […]