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第4話 神秘的な交流

    おじさんのおしっこを見届けた後、僕はふと、あるシンガポール人のカップルのことを思い出した。 そのカップルは一ヶ月後に沖縄の僕のエアビ(Airbnb)に泊まりにくる予定で、シンガポールに来るのでタイミングが合えば飲みに行こう、と僕は前もってメッセージしていた。   今まですっかりそのカップルのことを忘れていたが、今日は金曜なので声をかけたら彼らと一緒に飲みに行け […]

第3話 シンガポールはすごいぞ

    建物の外観と比べたら少し古さを感じるサトシの部屋ではあるが、可もなく不可もなくといったところだ。サトシの部屋には寝室が三部屋あった。 元々は3人でシェアしていたが、1人が出ていってしまったので、最近から一部屋をカウチサーフィンのゲスト用にしているとのこと。 もうひとりのルームメイトは仕事に行っていて、今はいない。   僕の前にもドイツ人の男が1人泊まっ今朝出た […]

第2話 公共の場での個人宛メッセージ

    僕は着陸の衝撃で目を覚ました。どうやら、もうシンガポールに着いたようだ。 上空からの街の景色を見損ねたからだろうか、まだシンガポールに来たという実感が全然湧かない。 那覇からシンガポールまで一度も目が覚めなかった。おかげで眠気は吹っ飛び、身体も今すぐにでも100メートル走れるくらい活力に満ちあふれている。   冒険の準備はできている。   飛行機から […]

第1話 旅立ちの朝

    その日の朝、これから始まるシンガポール・マレーシア・タイを10日間で巡る旅に、僕は胸を踊らせて那覇空港にいた。   僕はチェックイン手続きをすべく、まだ朝早いというのに、カウンター前にできている長蛇の列の最後尾に並んだ。 僕の前にはツアー団体がいて、添乗員の女性がツアー客にパスポートを準備させている。ツアー客には家族連れがいたり、初老の夫婦がいたりとさまざまな […]