僕は最近、ブログを書いたり電子書籍を出版したり、6年以上習慣となっている読書(年間100冊以上)をしたりとほぼ毎日たくさんの言葉たちに接しています。
6年前に読書を始めたのをきっかけに語彙力が格段に上がり、ブログや電子書籍でアウトプットすることによって、以前と比べて文章力も飛躍的に伸びてきていると実感しています。
言葉の役割は、送り手(話し手や書き手)の考えや思いを受け手(聞き手や読み手)に正確に伝えること。
どうしたら正確に僕の伝えたいことを正確に伝えられるかなど、言葉について考えさせられる日々を送っていたところ、ふと、数ヶ月前のできごとを思い出しました。
その前に軽く僕の状況を説明します。
僕は、過去にブラジルでのサッカー留学経験やブラジル放浪の旅などで、今までに5回はブラジルに行ったことがあり、ブラジル人の母国語のポルトガル語を身に付けて日常会話レベルで話せます。わからない単語があっても、簡単な言葉に言い換えて大抵のことは問題なく話せる自信があります。
そして、現在僕はシェアハウスに住んでいて、そのメンバーのひとりにブラジル人のA君がいて、彼は岐阜県で7年住んだのち、2年前に沖縄に引っ越してきました。
僕のポルトガル語と同じように、彼も日本語を話せて多少は読み書きもできます。
僕とA君は普段は基本ポルトガル語で、伝わらないときは英語→日本語という優先順位で話しています。
そんな彼が、ある日、僕にお願いしてきたんですよ。
「役場から通知が来たんだけど、僕じゃ読めないから読んでくれない?」
どれどれ、見せてみなさい。ここ数年間、年間100冊以上の本を読んでいる私の語彙力で読めない日本語の文章があるはずがない。
それに私のポルトガル語のレベルなら、どんなに難しい言葉でもどうにか言い換えて説明できるだろう。
彼は通知を渡しました。
僕は通知にざっと目を通して、自身満々に彼に言いました。
全然読めない。ほんとに。ごめん……orz
言葉が難しすぎる。
A君
だよね。ほかの日本人の友達にも聞いたけど、読めないって言われた。
今となっては、その通知にどんな漢字が使われていたのか思い出せないのですが、僕が今までに見たことがない漢字であったことは間違いありません。
賭けてもいい!! 絶対、あなたにも読めないと思います。
下記の漢字たち読めますか? 意味わかりますか?
- 牽連犯
- 要件事実
- 瑕疵
- 審尋
これらは法律用語なので日常でほとんど使わないし、見かけないですよね。答えは自分で調べてくださいね。
そう、そんな感じの漢字が通知にてんこ盛りだったのです。しかも、外国人宛の通知に。ワロタ。
アホかと。
いつも思うんですけど、こういう公共機関や会員規約などの文書は、漢字や表現が難しすぎると思います。
言葉の役割が送り手の考えや思いを受け手に伝えることなら、それが達成される確率がかなり低くなるのではないでしょうか。
特に今回の文書に関しては、不特定多数の人に見られる広告とは違って、受け手が外国人だと事前にわかっている状況。それなのに、ごく普通の日本人ですら読めない難しい言葉の数々。
通知は送ったからオッケー! と、相手が通知の内容を理解してくれるのかなど、どうでもいいとしか思えない内容。
せめて、もっと簡単な日本語を使えなかったのか。
A君は言ってました。
ポルケー ジャポネソース
Porque Japonês!! (なぜだ、日本人!!)
結局A君は、役場に電話して解決したようです。
言葉を相手に『届ける』ではなく、『伝える』までが送り手の義務だと思います。受け手が言葉を理解して初めて目的が達成されます。
そう考えると、日常で自分が持っている知識をわからない人に教える場合、その人の理解力に合わせて教えるべきではないでしょうか。
もし、難しい専門用語を使ったとしても、その人がその言葉の意味をわかっているのか確認する意味でも、その言葉の意味を解説してあげるなど、相手をケアしてあげることが結果的に効率よく教えられて、あなたにとっても相手にとってもクオリティの高い時間となるのではないでしょうか。
相手の立場に立ってみる。
共感力とホスピタリティを意識して、コミュニケーション能力を上げていきましょう。
そうすることによって、今までよりもさらに、あなたの言葉は相手に伝わるでしょう。
Muito obrigado por ler!
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