3年前の夏、僕がまだAirbnb(エアービーアンドビー)のホストをして、自宅に観光客を宿泊させていたときのことです。
※ Airbnbとは、ホスト『空いている家や部屋を貸したい人』とゲスト『借りたい人』をマッチングさせるアプリです。
このときは、韓国から可愛らしい女子大生3人が泊まりに来ていました。すべてのゲストに対して最大限のホスピタリティでもてなしていた僕ですが、可愛い女の子が来ると自然と3割増しのホスピタリティを発揮していました。男として当然のことです。
『可愛い子には楽をさせろ』をモットーにしている僕は、運転に不慣れな彼女たちに代わって、彼女たちが借りていたレンタカーを運転していました。
彼女たちの沖縄旅行2日目。午前中にスキューバダイビングを楽しんだ彼女たちをレンタカーで迎えに行って、そのまま観光に行く途中のT字路の交差点で事件は起きました。
T字の「一」ではなく「l」側で右折しようと待っていた私たち側の信号が青になり、僕はゆっくりと車を発信させました。
その直後、進行方向を見ると、対向車線から信号が赤であるはずなのに、大型トラックが停車する様子もなく、停止線を超えて猛然と突っ込んできていることに気づきました。
僕は咄嗟にブレーキを強く踏みました。その瞬間、周りのすべての物はスローモーションで動き始めました。
トラックの運転手も私たちに気づいたらしく、トラックは少し右に逸れながらも、ゆっくりとコマ送りのようにこちらに向かって来ていました。
正直、僕の人生、ここで終わったと思いましたよね。韓国の女子大生にモテようと通常よりも3割増しのホスピタリティを発揮したばかりに、今後、世界に多大な影響を与えることになっていた青年がここで死ぬことになる。そう思いましたよ。
お父さん、お母さん、未来の妻よ、子どもたちよ、孫たちよ、今後、繁栄する予定だった一族の者たちよ、すまない。オレはここで終わりみたいだ。
女子大生たちも自らの最期を悟ったのか、誰も悲鳴を上げることなく車内はシーンと静まり返っています。
直後、トラックがレンタカーに激しく衝突しました。こんな感じです。(僕に絵心を求めないでください)
不幸中の幸い、トラックが衝突したのは左フロント側で怪我人もゼロでした。もし、僕の反応が遅れてブレーキを踏んでいなければ、トラックは車の右側に衝突して、僕や後部座席の女の子は無事では済まなかったでしょう。
全員が一瞬のできごとに呆然としていたので、信号無視して突っ込んできたトラックの運転手に対する怒りなど微塵もありませんでした。
ただ、トラックがほぼ無傷ということにはイライラしましたけどね。
車がこんなんなっても、生きててよかったぁ!!!
と、僕たち全員が思いましたからね。
これで話が終わりだと思った貴様には、しっかりと話の続きを読んでもらうために、目ん玉開いて目薬の代わりにタバスコを5滴ほどさしてやりたい。
大事なのはここからじゃい。
ホスピタリティの塊である僕だからこそ、そのあとに感動のドラマがあったんですよ。この全米が涙するほどの心温まるヒューマンドラマは世間に公表されるべきだと思い、ブログに載せてるわけですよ。
レンタカー会社と警察に連絡して事故処理をしたあと、レンタカー会社に契約について確認すると、車が事故で走行不能になった場合、お金を払って新たに契約をしなければならないとのこと。
女子大生の彼女たちにそんなお金の余裕はないので、ここで僕がひと肌脱いで、一度、家に帰ってマイカーで戻ってきたのち、そのまま観光に行くことにしました。
しばらく待って、レンタカー会社が手配した積載車が事故車を引き取ったあと、女の子たちには近くのビーチで待っててもらい、僕は自宅にマイカーを取りに戻るという重要なミッションを遂行すべく、すぐに歩いて出発しました。
ところが、ここ恩納村は観光地ではあるが、基本的にここの観光客はレンタカーで来るような場所なので、なかなかバス(30分か1時間に1本)やタクシーが通らないところだったんですよ。車だったら自宅まで約40分の場所も、歩いたらいったい何時間かかることか。
そんな時、どんなピンチでも希望を捨てない僕は、そうだ。ヒッチハイクしよう。
と名案を思いつき、即実行しました。
人生で何度かヒッチハイクに挑戦して成功させたことのある僕は、コツを掴んでいたので、ドライバーが乗せたくなるような、好感度バツグンの爽やかな笑顔で合図を送ると、10分程でレンタカーが停まってくれました。
今帰仁(沖縄県北部)のゲストハウスで出会って仲良くなった男女の観光客3人組が、恩納村から車で20分くらいの真栄田岬に行く途中とのことで、そこまで連れて行ってくれることになりました。
道中、新鮮な交通事故ネタを持っている僕は、先程僕の身に起こったことを一部始終話して深く同情してもらいました。
車内は終始和やかなムードで真栄田岬にたどり着きました。
彼らにお礼を言って笑顔で別れたあと、僕は道へ飛び出し再びヒッチハイクに挑戦しました。
今度の場所は、恩納村よりもさらに交通量が少なくて、車が通ったとしても全く停まってくれませんでした。
そうこうしているうちに、5分、10分、15分と過ぎた頃、聞き覚えのある声が僕のことを呼んでいました。
声のする方を見ると、なんと、さきほど別れた3人組が手を振っていました。
「私たち、残波岬に行くけど乗ってく?」
「はい、お願いします」
また彼らに助けられる羽目になりました。ただ、僕が薄々感じてきていたことをツッコまれたんですよ。
これって、タクシー乗ったほうが早くない? 女の子たち、待ってるんだよね?
アイディアを否定されることを嫌う小物アイディアマンな僕は、軽く流しましたよ。
ちょっと不機嫌になりながらも、一応は彼らにお礼を言って途中で降ろしてもらいました。
そして、従業員から聞いたアイディアを翌日には自分のものとして話していたと言われるスティーブ・ジョブズのように、早く家にたどり着く名案が僕にも浮かんだんですよ。
タクシーに乗る。
今度は、比較的交通量の多い場所だったので、すぐにタクシーは捕まりました。
自宅にたどり着くと、すぐに僕のことを待つスイートハニーたちのいるビーチへ、車を走らせました。
ビーチに到着して彼女たちをマイカーに迎え、さあ観光に行くぞとこれから僕のホスピタリティの本領を発揮しようと意気込んだときに、スイートハニーたちから笑顔で、ライフルの弾丸のような衝撃のひと言が放たれたのでした。こんな感じでした。
※ 2:50くらいから御覧ください。鉄板は僕のメンタルだとお考えください。
もう疲れたから帰ろう。(ズキューン)
あんなにがんばったのに、僕自身も楽しみにして必死にここまで戻ってきたのに…
こんなことなら、僕のことなんか必要ないなら、最初から全員でタクシーで帰るか、
あの時、トラックが運転席にヒットして、僕なんか死んでしまえばよかったのに…。
交通事故ではみんな無事なようでしたが、僕のメンタルは意識不明の重体です。
奴ら、笑いながら人を殺すタイプに違いない。
※ 僕がいかにして16枚の鉄板のようなメンタルを身につけたかは、こちらの記事をご覧ください。
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