あなたはお子さんにこのような褒め方をしたことはありませんか?
「そんなに早く覚えられるなんて、ほんとにあなたは頭がいいのね!」
「こんなに上手に絵が描けて、あなたは将来のピカソね」
「勉強しなくてもAが取れたなんて、あなたはすごいわ」
実は、あなたのお子さんは、こんなメッセージを受け取っています。
・早く覚えられなければ、頭がよくないんだ。
・何か難しいものを描こうとしないと、ピカソとは思ってもらえないんだ。
・勉強しないほうがいい。さもないと、すごいと思ってもらえない。
一度の失敗で諦めてしまう人と、失敗の原因を究明して次につなげる人がいる。一度の成功体験にとらわれて次につなげられない人と、次から次へと目標を達成できる人がいる。難しい問題をやりたがらない子、難しい問題ほどやる気になる子がいる。
実は、その違いは、心の持ちよう(MIINDSET マインドセット)にあったのです。
マインドセットには、大きく分けて「硬直マインドセット」と「しなやかマインドセット」の2種類があります。
硬直マインドセットの人は、「自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらない」と信じている人。自分の能力を繰り返し照明せずにはいられない。
しなやかマインドセットの人は、「人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができる」と信じている。持って生まれた才能、適正、興味、気質は一人ひとり異なるが、努力と経験を重ねることで、誰でも大きく伸ばしていけるという信念を持っている。
褒めるときは、子ども自身の特性ではなく、努力して成し遂げたことを褒めるべき、と著者は述べています。
「あら、ずいぶん早くできたのね」
「まあ、ひとつも間違えなかったじゃない」
といったメッセージは、「すばやく完璧にできれば賢いと思われるのなら、難しいことには手を出さないほうがいい」、と子どもたちに思わせてしまうのである。
スピードや完璧さは、難しいことに挑戦する場合の敵である。
「簡単すぎたようだね。時間を無駄にさせたね。今度はもっと実になるものをやろうか」とでも言えばいい。
優れた教師は、できる生徒に対してだけでなく、すべての生徒に対して高い基準を設けて、才能や知能は必ず伸びると信じており、学びのプロセスを大切にする。
子どもを持つ親、人を育成する立場にある教師やコーチ、自分をもっと向上させたい人におすすめの本です。
しなやかマインドセットを持って、夢に挑戦していきましょう。