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【読書】第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい マルコム・グラッドウェル

 

 

自己啓発本とかスピリチュアル系などの本で、大袈裟に言えば神のように崇められている僕たちの「直感」でありますが、実際のところはどうなの?、という疑問に答えるのがこの本です。

 

この記事では本書の中から僕がおもしろいと思った、夫婦の未来は15分の会話でわかる、付き合う相手は直感に頼れ、ストレス下で適切な行動が取れる心拍数、の三点を取り上げていきます。

 

 

夫婦の未来は15分の会話でわかる

3000組以上の夫婦の会話を収めたビデオを分析した結果、15分も会話の様子を見れば、その夫婦の15年後の未来を90%の確率で予想できるようになった。

こんな未来予測ができるのはさぞ素晴らしい霊能力者、預言者などと思うかもしれませんが、ところがどっこい、その人は心理学の名誉教授ジョン・ゴットマンという普通の人間であります。

素人にも夫婦の未来を予測するヒントを与えると、教授ほどではないにせよ、80%の確率で当てられたそうです。

 

その方法、知りたいですよね?

 

本を読んでください。

 

てのは冗談で、夫婦の会話の以下の4つの感情に注目しさえすればいいようです。

・防衛

・批判

・はぐらかし

・軽蔑

 

この中でも「軽蔑」が一番重要で、軽蔑が多いほどその夫婦はうまくいってない確率が高くて、未来が危ういそうな。

夫婦・カップルだけでなく、人間関係も崩壊させる引き金になりかねない要素ですね。僕たちも十分に注意していきましょう。

 

 

 

付き合う相手は直感に頼れ

近年、婚活パーティーやお見合いパーティーなどと呼ばれるものが流行っておりますが、これはその際に役立つ情報かもしれませんね。

人間の直感というものは、人を判断することにおいては大抵の場合は正しい。その能力を最大限に活かそうといったのが、こういったお見合いパーティーや合コンなどでありましょう。

あれこれ情報がありすぎても人間の判断力は低下してしまうので、こういったパーティーでは自分の直感を信じろ、というのが本書の主張であります。

 

ただし、世の中にはサイコパスやナルシストのように自分を良く見せるのがうまい人種もいるので要注意です。

こういった人と付き合う場合、遊び相手を探しているだけならいいですけど、長期間の付き合いを求めている場合はいいように利用されたあげく使い捨てにされる可能性があることもお忘れなく。

 

恋をしている時の人間の脳はチンパンジー並みになるらしく、無謀な行動を取りがちで自分を客観視できなくなります。

十分に注意してくださいね。

 

サイコパスを避けるにはこちらがおすすめ↓

    本書は、以前に僕が読んだケヴィン・ダットンの「サイコパス 秘められた能力」と「サイコパスに学ぶ成功法則」とは違って、連続殺人犯に見られるような僕たちのイメージ通りの「悪いサイコパス」に焦点を当てたものです。 サイ
診断名サイコパス ロバート・ヘア - ユウマのドキドキ、ワクワク大冒険記

 

 

 

ストレス下で適切な行動が取れる心拍数

人間は心拍数145/分を超えると複雑な体の動きができなくなり、175/分を超えると認知プロセスがおかしくなり他の動物同様、本能的な行動を取るようになる。

こういった心拍数になる機会は激しい運動をした時だけでなく、ピンチに直面したときである。

その時の僕たちの反応は「闘争・逃走反応(戦うか、逃げるかの反応)」と呼ばれている。

 

判断力や身体機能を含め、ストレス下で適切な行動を取れる心拍数が115〜145/分と言われている。有名な射撃チャンピオンの射撃時(極度のプレッシャーがかかる中)の心拍数が145だったそうですな。

 

ここからは僕のちょっとした考察ですけど、サッカー好きなら誰もが知っているFCバルセロナの黄金時代を築いたシャビという世界最高峰の天才パサーがいましたよね。

彼って運動量はチームでもトップクラスだったそうですけど、トップスピードは低くスプリント(本気ダッシュ)の回数もそんなに多くなかったそうな。

それに、彼は幼少期から何回もいろんな試合のビデオを見て、いろんな場面でのベストな選択肢をデータとして蓄積していたという話もあります。

 

経験豊富な分野では脳は瞬時に直感的に判断を下せるということと、最適な心拍数をキープしていた、この二点が彼の確かなボール扱いの技術との相乗効果を生み、あそこまでのパスの本数、パス成功率になったということでしょうね。

 

実におもしろい!

 

※もちろん訓練次第で心拍数が高くてもまともな判断や運動ができたり、その状況での心拍数を最適化することもできるそうです。

 

 

まとめ

自己啓発やスピリチュアル系がゴリ押しの「直感」が本当に使えるのか、という疑問に対する科学の答えとしては、

場合によるし、訓練次第

といったところ。

僕的には、この本で直感の場面ごとの働きを知り、デフォルトでの人間のやってしまいがちな判断「バイアス」について学ぶ方がベストな意思決定ができるようになるのではないかと思います。

 

ちなみに覚えておくといいのが、人間の直感を信じても大丈夫なのは、経験豊富な分野で、かつ短期的な判断に限る

ということ。

専門家でも長期的な予測の的中率は素人とほとんど変わりません。

 

あ、もひとつ補足させてください。

本書では僕も過去に読んだことのある「微表情分析(一瞬の表情で感情を見抜く)」なるものが取り上げられていますが、最近の科学では否定されている模様。

 

※参考記事

「表情から相手の感情を読もう!」みたいな話がボコボコにされてた件

 

有効性が認められても数年後にはそれが覆されることもある。常に相互的に監視されてるんですよねー。

だからこそ簡単にはでっち上げが通らず、信憑性が高いわけですね。

そこが科学のおもしろいところであります。

 

 

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    あなたの決断は本当に正しいと思いますか?   実は、僕たち人間は自分で気づいてなくても、常に『バイアス』という思い込みや偏見に支配されて物事を判断しています。   人間は1日に3万5000回の
ファスト&スロー ダニエル・カーネマン - ユウマのドキドキ、ワクワク大冒険記

 

 

最後に、僕の第1感に頼りまくってさんざんな目に遭った僕のバリでの冒険記の紹介です。

『冒険で学ぶ人生のサバイバル術(上)(下)』、もしあなたが若い時にもっと挑戦するべきだったなと思っているなら、ぜひチェックしてみてください。

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