突然ですが、質問です。
あなたはテレビのニュースや医者、弁護士、専門家などの権威者の言葉を無条件で信用しますか?
もしあなたの回答がYESなら、あなたは詐欺師のカモになりやすいと言えるでしょうね。
そうならないためにも、これからの人生でより良い決断・判断をしていくためにも、本書はかなりおすすめです。
本書では、情報に溢れた現代社会で無条件にそれらを信じることがどれほど危険かを実例をもとに解説していきます。
騙されたり、思い込みで間違った行動を取ると、最悪の場合、人の命にかかわってきます。
僕たち人間がどれほど直感的な思考をして間違った行動をとっていくのか、実感することでしょう。
本書の中から、僕が特に注目した確証バイアス、白人至上主義、インターネット時代のネガティブな側面の三点を挙げたいと思います。
まずは確証バイアスについて。
確証バイアスとは、自分にとって都合の良い情報ばかり集めて反証する情報を集めようとしない傾向のことをいいます。
人によって多少の誤差はあれど人間誰でもこの傾向があるので、国のトップも例外ではありません。
国のトップが客観的な思考をできずに失敗したのがソ連や中国です。日本やアメリカも例外ではありません。
他の実例では、一時大体的に報道されたワクチン接種によって自閉症が引き起こされる、といもの。
この因果関係はでっちあげで科学的に否定されたにもかかわらず、大多数の人が信じてしまってワクチンの接種率が下がり防げたはずの病気にかかり死亡者数が増えたのです。
人間は一度あることを信じると、それ以後考えを変えづらいことがわかっています。
僕が注目した事柄二つ目は、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが白人至上主義(人種差別など)について。
白人至上主義とは文字通り、白人が他人種より優れていると信じるもの。
これは、僕たち人間が人種によって別れているという前提から来ている。
しかし、そもそも僕たちの遺伝子は99.9%共通していて、人種間による違いはほとんどない。
僕たちの肌の色の違いはメラニンの数で決まっており、これはアフリカで人類が発生して各地に散らばっていったことにより、各地の日差しの強さで色が別れていったことによる。
このような些細な違いだけで、どの人種が優れている、というものは本当に意味のあることなのだろうか。
ちなみに、これがよからぬ方向に進んでいったのが、ヒトラーのナチスによるユダヤ人大量虐殺だ。
これも、優性民族のアーリア人がドイツを支配し、ヨーロッパを統一すべきと考え、劣等民族のユダヤ人を迫害、国外に追放するべき、という考えから来ています。
僕が注目した事柄三つ目は、インターネット時代のネガティブな側面です。
今の時代、どんな情報もインターネットで検索すればすぐにわかるし、世界中の人とSNSでつながれますよね。
すごく便利な世の中になりましたが、思いがけないネガティブな側面があるんですよねー。
ネット上の情報はアルゴリズムという仕組みのおかげで、あなたが必要な情報、よく調べる情報、それに見合った広告が流れようになります。
実は、これが問題なのです。
先ほど述べた確証バイアス。自分にとって都合の良い情報だけに触れる機会が劇的に増えてしまうのです。
SNSで自分の好きなもののコミュニティーに入ったり、YouTubeで自分が好きなおすすめ動画が流れる。つまり、それに反証する情報に触れることが自分で調べない限り、ほぼ起こらないのです。
人間誰でも、批判されたり否定されるのを嫌います。
しかし、自分の意見や考えを強化する情報だけに触れていては、客観性が失われて間違った方向に進んでいく可能性が高くなります。
科学的に効果が証明されている放射線治療を受ければ治癒した可能性のあったガン。しかし、科学的根拠のない代替医療(自然療法など)を信じたばかりに命が失われた。
これが自分のことだったらまだいいのですが、自分の子供だったらどうでしょうか。
生きて欲しいのに、間違ったことを信じて他人の命を危険にさらすことがあるのです。
冤罪で死刑になっている人も思った以上にいるみたいです。こわっ!!!
一番怖いのは、周りの情報やあなたを騙そうとする人じゃありません。
自分の意見が正しいと信じて疑わないあなた自身です。
著者は言います。
自分の考えを懐疑的にみることが重要だ、と。
何か大きなことを成し遂げたい人にも、正しい意思決定を行って人生をよりよくしていきたい人にもおすすめの本です。
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自分の思考を疑ってみる。 クリティカルシンキングとは『批判的思考』と訳されますが、すべてのことに対して批判的になれ、ということではありません。 疑うべきなのは、僕たちの思 クリティカルシンキング 入門篇 実戦篇 - ユウマのドキドキ、ワクワク大冒険記 |
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