決定力! 正解を導く4つのプロセスを読んでみた チップ・ハース ダン・ハース

決定力! 正解を導く4つのプロセスを読んでみた チップ・ハース ダン・ハース

 

 

日常生活で、恋人と別れるべきか、会社を辞めるべきか、引っ越しするべきかなど、今後の人生を左右する重要な選択に迫られることがあるかと思います。そのときに、感情的、衝動的に決断して後悔したことはありませんか?

誰しも後悔しないベストな選択をしたいですよね。

決断を迫られたときに、ベストな選択をする助けとなる本を紹介します。

 

 

 

著者は、僕が以前に紹介した「アイデアのちから」のハース兄弟です。今回も科学的根拠を元に、最良の選択をするプロセスを紹介してくれています。

 

「アイデアのちから」についてはこちら

 

 

意思決定の4つの罠

最良の選択をするプロセスを学ぶ前に、私達が知っておくべきことがあります。

意思決定の際に、最良の選択を妨げる4つの罠があると著者は言います。4つの罠について見ていきましょう。

 

 

1.視野の狭窄

視野の狭窄(きょうさく)とは、選択肢を狭めて、意思決定を白か黒かで見てしまう傾向のこと。「どうやって恋人との関係を良くするか」と考えるかわりに、「別れるべきか否か」と考えてしまうことが良い例です。

 

2.確証バイアス

確証バイアスとは、決めかかっている自分の選択を肯定する情報ばかり集め、否定する情報を無視、または集めようとしない傾向のこと。

 

3.一時的な感情

人間は感情を持つ生き物なので、難しい決断を迫られると感情が揺さぶられてしまいます。不安になったり歓喜したりと、感情は常に一定なわけではありません。

 

4.自信過剰

私たちの自信満々の未来予測のほとんどは間違っています。ビジネスの世界で、知識や経験が豊富であろう経営者たちが行うM&A(他企業との合併や買収)の成功率は2割でしかありません。つまり、ほとんどは失敗に終わっています。

 

 

 

正解を導く4つのプロセス

著者は、最良の選択を妨げる4つの罠を避けるために、それぞれの頭文字をとったWRAPという4つのプロセスをたどるといいと語ります。4つのプロセスをひとつづつ見ていきましょう。

 

W(Widen your options) 選択肢を広げる

選択に直面したとき、選択肢を広げるために以下のテクニックが紹介されています。

 

・悪い結果を避けるための予防マインドセットと、良い結果を追求するための促進マインドセットの両方の点から考えてみる

AND(AかB)ではなくOR(AもBも)で考えてみる

・同じような問題を抱えた人が、どうやって解決したかを調べたり相談してみる。

・自分の過去の経験で、同じような悩みをうまく対処できたときの方法を振り返ってみる。

 

R(Reality-test you assumptions) 仮設の現実性を確かめる

最良の選択肢を導くために、以下の方法で信頼できる情報を集めてみるといいでしょう。

 

・反対意見を探してみる。

・自分が購入を考えている商品を売るお店の店員に、はいかいいえのクローズド・クエスチョンではなく、具体的な答えを求めるオープン・クエスチョンでその商品のマイナス面を聞いてみる。

・実際に試してみる。例えば、就職を考えている企業でインターンしてみたり、似たような仕事内容のアルバイトをしてみる。

 

A(Attain distance before deciding) 決断の前に距離を置く

一時的な感情によって間違った決断をしないように、以下の方法で決断してみる。

 

・もし同じ状況にいる親友にアドバイスするとしたら、と考えてみる。

・人は馴染みのあるものを好むという単純接触効果と、利益の喜びよりも損失の痛みの方が大きいという損失回避が働いて、現状維持バイアス(現状を維持しようとする傾向)があることを理解する。

・優先事項を明確にする。優先事項が明確であれば、それにそぐわない選択肢は排除でき、決断しやすくなる。

 

P (Prepare to be wrong) 誤りに備える

人は、自分の未来予測について自信過剰になりやすいので、以下の方法で未来予測が間違い会った場合に備える。

 

・最悪の結果から最高の結果まで、つまり、失敗から成功まで想定して備える。

・アラームをセットする。何かに挑戦するときは、期限を決めて、その都度、達成状況を確認したり、投資額を決めて、設定した金額に応じて、挑戦を続ける、辞めるの選択をしてみる。

・人々はしたことよりも、しなかったことに対して後悔すること心に留めておく。

 

 

まとめ

いかがでしたか。僕たちの人生では、小さなものから大きなものまで、幾度となく選択を迫られる場面がありますね。ひとつ、僕の身に起こった実際の例を紹介しますね。

 

友人に囲まれて席を離れられない今の状況で、鼻くそで鼻がかゆい。

鼻をほじれば友人たちに見られ、気持ち悪がられて人間関係が崩壊するかもしれない。しかし、鼻をほじらなければ、鼻がかゆいという不快な状況が続く。僕はどうするべきなんだ!!

 

僕の取った行動

みんなが話に夢中になっているタイミングを見計らって、みんなから見えないように後ろを向いて、さらに念には念を入れて、ティッシュで顔を隠しながらひと思いに鼻をほじりました。あー、スッキリした。

 

 

どうだい、僕のこと殴りたくなってきただろう。言わなくてもわかると思いますけど、この場合、殴らないというのが最良の選択ですよ。

 

 

本書は、最良の選択をしたいあなたにとって、大いに助けになるでしょう。この記事で紹介した内容は、ほんの僅かでしかありません。ぜひ、ご自身で購入して読んでいただくことをおすすめします。

あなただけでなく、友人があなたにアドバイスを求めてきた場合に、最良のアドバイスをする助けにもなることでしょう。

さあ、決定力を磨きましょう。

 

 

余談ですが・・・

最近のサッカーの試合でシュートを外しまくった僕は、そっちのほうの決定力も磨きたいです・・・。

 

 

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