メキシコのビジネスマンが体を張って教えてくれた人生で大切なこと

メキシコのビジネスマンが体を張って教えてくれた人生で大切なこと

 

 

先月、あの国民的アイドルグループ嵐が、2020年12月31日をもっての活動休止を宣言したことで世間を賑わせましたが、あの会見から時を遡ること1週間、世間を賑わすほどでもない非情に重要な宣言をした男がいたんですよ。

 

 

 

はい、僕です。

 

 

実際に存在するのか定かではない、熱狂的なユウマファンなら覚えていると思いますが、僕、禁酒宣言しましたよね。

 

 

 

最近、今までにあったエアビのゲストとのおもしろい話を世に出していこうと、少しずつまとめているのですが(まだ読まれていない方はこちら)、メキシコ人とのお酒にまつわるハプニングを思い出したので、ここに記しておきます。

 

 

 

 

 

あれは、3年前の4月のことでした。この時期の沖縄は、日中は気温25度を超え、夜でも20度を下回るかという過ごしやすい気候です。ビールがおいしい季節ですね。

そんなときにAirbnb(エアビー)のゲストとしてウチに来たのが、メキシコ人4人(男3人、女1人)のグループでした。

 

 

Airbnbとは、ホスト『空いている家や部屋を貸したい人』とゲスト『借りたい人』をマッチングさせるアプリです。

 

 

彼らはウチに10日間ほど滞在したのですが、彼らが沖縄に来たのは、今回の滞在中の最後の3日間にある商談会に参加するため。

仕事(商談会)の前の1週間を遊びに当てるという、おいしいものは先に食べる派といったラテン気質(僕のラテン系の人に対する印象)は、ブラジル好きで陽気なブラジル人の心を持っている僕も同じで、彼らとはすぐに打ち解けました。

 

 

 

ある夜、四人の中でもさらにラテン気質のロドリゲスとゴンザレス(それぞれ仮名)は、僕とウチの近くにあるバーに飲みに行くことになりました。

僕の物件は、沖縄県の北谷町砂辺という、近くの米軍基地で働くアメリカ人たちも多く住むエリアにあり、その人たちをメインターゲットにしたバーや、おしゃれなカフェ、レストランなどが徒歩圏内にたくさんあります。

今回はロドリゲスとゴンザレスの要望でそのバーたちをハシゴすることになりました。

 

 

 

一軒目のバーに向かう途中、ロドリゲスがかっこいい名言を僕に言ったんですよ。

 

 

 

 

 

When it comes to drinking, quantity is not important for me but quality(お酒を飲むときは、僕にとっては量よりも質が大事なんだ)

 

確かに、昔は僕もたくさんお酒を飲んで酔っ払って楽しんでいたけれど、今は、一緒にお酒を飲んで過ごす人との時間の質の高さが重要なんだ。

 

 

 

クールな表情でそう話すロドリゲスを見て、僕は、今夜はきっと楽しくなるぞ、と大いに期待して一軒目のバーに入りました。

 

 

 

一軒目のバーでは、まずビールで乾杯してから、ダーツやビリヤードをして楽しみました。

思ったとおり、ゴンザレスとロドリゲスといると楽しくて、時間があっという間に過ぎていきました。

一軒あたり一、二杯のドリンクを飲んで次のバー、次のバーとハシゴしていると、いつの間にか五軒目のバーに突入していました。

 

 

 

五軒目を最後にして帰ることが決まると、ここに来てロドリゲスはなぜか酒のペースを上げてきたんですよ。

彼は結構酔っ払っている感はありましたが、まだしっかりと会話できていました。

 

 

 

 

僕は理解しましたよ。

なるほど、今夜は量も質も上げて利益(ロドリゲスの幸せな時間)を最大化するとは、さすが商談会で沖縄に来ているやり手のビジネスマンだと思いましたね。向上心の塊の僕はこのとき、彼の残りの滞在期間でできるだけたくさんのことを彼から学んで吸収しようと決意しましたね。

 

 

 

 

僕は『量よりも質、ときには、量も質も上げて利益を最大化する』を頭に入れて、明日の朝からウチで行われるミーティング(当時所属していた団体の班の話し合い)からがんばろうとやる気になって、ゴンザレスとロドリゲスと一緒に最後のバーを出ました。

 

 

 

 

その時でした。

 

 

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーん。

 

 

 

 

突然、ロドリゲスが大声で泣きながら走り去っていきました。

あまりに突然のできごとに、僕もゴンザレスもキョトンとして顔を見合わせました。

我に返った僕とゴンザレスは、メキシコにいる恋人のことを思い出して寂しさに押し潰されたに違いない、という意見が一致して、心配になってすぐに彼の捜索にあたりました。

 

 

 

1時間ふたりで探してもロドリゲスは見つかりませんでした。

この時の時刻、午前3時。ゴンザレスもベロンベロンに酔ってるもんだから、現在の状況を正確に把握できずに感情的になり始めました。

 

 

 

 

 

ロドリゲーーーーーーーーース!!! ロドリゲーーーーーーーース!!!

 

 

 

 

 

 

どんなにお酒を飲んでもそれほど酔わずに何事にも冷静に対処できる僕は、酔っ払いのロドリゲスは走り疲れてどこかの道端で眠っていると読んでいたので、落ち着いて彼を静止しました。

「やめろ。大声を出すんじゃない。近隣住民が起きてしまう。騒音で警察に通報されてしまうではないか」

 

 

もし日本人が午前3時に「ロドリゲス!!!」という大声で起こされたら、意味わからないし、イライラするしで最終的に通報される可能性がある。さらにパトカーが来ることによって、サイレンの音で多くの近隣住民を起こして大迷惑になってしまいます。僕はそれだけは絶対に避けたかったのです。

 

 

しかし、ゴンザレスは反論しました。

「むしろ、警察に捜索願いを出した方がいいんじゃないか? ロドリゲスに何かあったらどうするんだ?」

 

 

ものすごく冷静な僕は、感情的な彼を上手く言いくるめました。

「いや大丈夫。ゴンザレスは酔っ払っているから、あとはオレに任せて家に帰っていいよ。必ず彼を見つけ出すから」

彼にはそう言い聞かせましたが、僕は内心、足手まといだから早く帰りやがれ。と思ってましたよね。

一緒に探したら酔っていて歩くの遅いし、効率よく二手に分かれて探しても、土地勘がないから迷子になる可能性もあるし。

はっきり言って邪魔なんですよね。

 

 

そういった面では、ある意味、僕はマキャベリストかもしれないですね。笑

 

マキャベリストとは、イタリアの思想家マキャベリの『君主論』からきていて、目的のためなら手段を選ばない人のこと。サイコパスとナルシストと並んで、ダークトライアドと呼ばれる邪悪な人間特性に入っている。この特性を持つ成功者も多いので、一概に悪いとは言えませんけどね。

 

 

 

 

ゴンザレスを家に送り届けたあと、僕はロドリゲスのために力の限り走りました。その様はまるで、走れメロスのようだったに違いありません。

ただ、僕の場合、文明の利器『自転車(酒飲んでるので車は運転できません。あ、自転車も飲酒運転になるんですか。僕、手段を選ばないマキャベリストですから)』を使いましたよね。メロスより頭いいんで。

 

 

 

一度ひとつのことに集中すると時間を忘れて徹底的にやってしまう僕は、2キロ四方のエリアの住宅街、海岸沿い、ありとあらゆる場所をくまなく探しました。その間に家に帰った可能性もあるので、何度か家にも帰ってみたが見つかりません。

そして気がつけば、すでに午前8時で空は明るくなっていました。9時から自宅でミーテイングがあるのに、まだロドリゲスが見つからずに途方にくれましたよね。僕の疲れもピークに達して、眠気が襲ってきました。

 

 

 

 

とりあえず家に帰って休憩しながら考えようと思い、家に帰りました。

疲労困憊で家に入ると、あるものを発見してしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

Rodriguez is sleeping on the sofa (ロドリゲスはソファで眠っています)

 

 

 

よく見ると、ソファ全体が真っ赤になるほど、ロドリゲスは脚から出血していました。

いや、ソファは元から真っ赤でしたわ。どんなときも冷静さを失わない僕は、疲労と眠気でこんなときに冷静さを失っていましたね。

 

 

 

 

すでに起きていたルームメイトが僕に説明してくれました。

「明け方に酔っ払って転んでケガして帰ってきて、しばらくトイレで眠ってたみたい。」

 

 

 

 

僕はルームメイトの言葉を疑って三回聞き返しましたよ。

 

 

はい? なんですと? ✕3

 

 

 

 

そして、となりで幸せそうな寝顔でいびきをかいてるロドリゲスを見て、絞め殺そうと思いましたよね。

もしルームメイトがとなりにいなければ、脚からの出血多量で死亡と見せかけて間違いなくトドメを刺していたと思います。(もちろん、あとでちゃんとケガの手当てはしましたよ)

 

 

 

当時のできごとを今振り返ってみて、最近「ハンパない共感力」の僕は悟りました。

彼が量より質が大事だと言っていたのは間違いなかったと思います。きっと、あれだけのお酒の量でも彼にとっては以前よりも少なく、5時間も鬼ごっこを楽しんで捕まらなかったので、重傷を負いながらもあんなに幸せそうな寝顔を見せたのだと思います。

 

 

 

 

5時間もチャリンコを漕いで一睡もしなかった僕が、直後に参加したミーティングでブレインストーミングをしてもアイディアを出せるはずもなく、ミーティング中は終始、睡魔のオフェンスに対するディフェンスで手一杯でした。

 

 

 

 

ミーティングのあと、ついに僕は息絶えて、次の日の朝まで目を覚ますことはありませんでした。

 

精神的にも体力的にも、逆にトドメを刺されて、安らかに眠りました。アーメン。

 

 

このときにマキャベリストゆうまは永遠に葬られたので、今後とも安心して僕とお付き合いください。これからも「ハンパない共感力」のゆうまをよろしくお願いします。

 

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