思考の整理学 外山滋比古

思考の整理学 外山滋比古

 

 

思考や創造性についての書籍を探しているときに「もっと若い時に読んでいれば」という売り文句につられて購入しました。笑

正直言って、科学的根拠のあるアイデアに関する知識やジェームス・W・ヤングの「アイデアのつくり方」を知っている人にとっては真新しいことはないかもしれません。

 

 

しかし、1983年に出版されたにもかかわらず、科学的に正しいアイデアの作り方を述べている外山滋比古さんという著書には驚かされました。

残念ながら著者は今夏(2020年7月末)に96歳でお亡くなりになられたようですが、生涯通して「知的好奇心」を失わなかったようです。

僕もこうありたい、と強く思いましたね。

 

 

一応、注目すべき以下の三点をあげておきたいと思います。

 

・アイデアが生まれるプロセス

・メモ

・アイデアマンの他人との関わり方

 

 

1.アイデアが生まれる5つのプロセス

プロセス1「情報収集」

アイデアのつくり方にもありますが、アイデアは既存のアイデアどうしの新しい組み合わせによるものがほとんどです。

ということは、まずは広い分野の知識を吸収しなければなりません。

 

プロセス2「熟考」

次にその知識を生かして熟考します。

クリティカルシンキング(批判的思考)であらゆる角度から物事を考えるといいかもしれません。

 

プロセス3「忘却」

しかし、創造的なアイデアを生み出そうとしても大抵はすぐに生まれませんよね。

ということで、ある程度考え抜いたら一旦そのことを忘れてしまいます。

忘れている間に無意識下で脳が思考の整理をしてくれます。

 

プロセス4「アイデア様、降臨」

脳が自動的に思考を整理・処理してくれたあと、突如、ふとした時にパッと思い浮かびことってありますよね。

これです、これ。

そんでもって、アイデアが生まれやすい場所や条件っていうのも科学的なデータがありまして、浴室、トイレ、散歩中の3つになります。

これらに共通するのは、ストレスが少なくリラックスしている状況、ということ。

つまり、何もせずにぼーっとする、これらに加えられるでしょうね。いろんな本でぼーっとする時間も大切、とも言われてますし。

 

プロセス5「検証」

最後はもちろん検証、つまりアイデアを実際に試す、ということです。

いくらすごいアイデアを思いついても試してみないことには何も起こりません。

アイデアを試して、どんな反応や効果があったのかも調べるべきですね。その際に、何か基準となるものも設定するといいですね。

例として、ダイエットだと体重・体脂肪などで、ブログだと記事の閲覧数、YouTubeだとチャンネル登録者数や視聴回数の増加などにあたります。

 

アイデアについてのおすすめ本↓

 

2.メモ

注目すべき点二つ目は「メモ」です。

僕たちの脳はパソコンみたいに、データを正確に記録していつでも読み込める、という機能は備わっていません。人間の記憶ほどいいかげんなものはなくて、犯罪の目撃証言の犯人像と実際の犯人は結構な確率で見当違いで誤認逮捕もあるらしいです。

記憶はいいかげんで人間は忘れやすい生き物なので、何か思いついたらすぐにメモを取る癖をつけましょう。

文字や絵で表したほうが考えも整理できますしね。

 

メモといえば、「万能の天才」と言われた大天才レオナルド・ダ・ヴィンチが思い浮かびますね。

あらゆることをメモした彼のノートはビル・ゲイツが28億円で落札したほどです。

 

メモに関するおすすめ本↓

 

3.アイデアマンの他人との関わり方

アイデアは他人に話すときは、話す人を選ぶべきです。好奇心があまりない保守的な人に話すとアイデアが潰される可能性大です。そうなると、もし革新的なアイデアだとしても萎えてしまい、試す前にお蔵入りしてしまいますね。

好奇心レベルが高い人に話すとアイデアがさらに洗練されるかもしれません。

 

とはいえ、創造性が高いと言われる内向型人間はアイデアをあまり他人に話さない傾向があるようです。

とりあえず、思いついたら小さく試してみる、というパターンがいいかもしれません。

 

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まとめ

とまあこんな感じで「思考の生理学」を読んでいるうちに、僕のこれまでの知識を引き出されたわけです。

まだアイデアや創造性に関する本を読んだことない人におすすめの入門書といった感じでした。

 

余談になりますが、これまで何百冊と本を読んできた僕が最近読書する際は、この事象って科学的にみたら否定されてるよな、別の分野からの視点だとこうも言えるな、など複数の視点から物事を見ながら対話するという感じの読書になってきました。

自分の読書法が進化してきたように感じます。これも瞑想で鍛えたメタ認知力のおかげでしょうかね。

いずれにせよ、読書がまたさらにおもしろくなってきましたよ。

 

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最後に、読書ばっかりのひきこもりのやつかと思いきや、実は好奇心旺盛で行動派でもある僕が書いた『とんでもない冒険記』を紹介します。

『冒険で学ぶ人生のサバイバル術(上)(下)』、もし興味があればチェックしてみてください。

Kindle Unlimitedで無料となっています。

Kindle Unlimitedに入ってなくても、冒頭部分は無料で読めます。