【脳科学目線から見る天才たちの練習法】天才はディープ・プラクティスと1万時間の法則でつくられる ダニエル・コイル
- 2021.04.19
- 知識の宝物庫(読書記録)
- ディープ・プラクティス, 努力, 効率, 勉強法, 天才, 才能, 指導, 練習法

世の中ではとてつもないスキルを持った人を【天才】とする風潮がありますよね。
しかもそれは、これまでの本人の努力をないがしろにして、『生まれ持った特別な才能』という解釈だと思われます。
本書ではタイトルの通り、天才は生まれ持った才能ではなく練習に費やす時間と練習方法が凡人と違うから特別な才能を身につけることができた、つまり【天才=後付けのスキル】とみなしています。
この仕組みを脳科学の観点から分析し、効率の良い練習法をまとめたのが本書です。
まずは人間が新しいスキルを身につける際、どのような変化が脳に起こっているのか、というのをみていきましょう。
脳内に高速道路を建設せよ
新しいことを体験すると脳内には脳の指令を伝えるための新しい道ができあがります。
最初はデコボコな散歩道だったのが、その体験を繰り返す、つまり練習することによって道が強化されていきます。
さらに、本書で紹介するディープ・プラクティスを実践することによって、その道が一般道から高速道路へと変わっていきます。
しかもその道路はただの高速道路ではなく、ドイツのアウトーバーン(制限速度なしの高速道路)なのです。
そのアウトバーンを建設するのがミエリンと呼ばれる脳内に分泌される物質です。
練習を繰り返すとミ脳内にエリンが分泌されます。
そのミエリンが脳の神経細胞(道路)を囲むことによってアウトバーン化していくのです。情報がその道路を通ってしっかりと速く伝われば伝わるほど、スキルがレベルアップしていきます。
要するに、練習すればどんなスキルでも習得可能なのです。
天才と凡人の違いは、幼い頃から質の高い練習を繰り返しているという部分で、その甲斐あって小学生、中学生、高校生と早い段階で大人にも勝るスキルを習得している、というのが天才のカラクリです。
この事実を知ってあなたは、自分はもう大人だから今から新しいスキルなんて……、そう思われていませんか?
そんなあなたに朗報です。
若ければ若いほど練習を繰り返して神経がミエリン化されるのですが、これは50代まで続き、その後も練習を繰り返すことによって維持されるとのこと。
これを知って行動に移すのか、あきらめるのかはあなた次第ですけどね。
ディープ・プラクティスで練習の効率をブーストアップせよ
スキルを身につける際の脳の働きはわかりましたが、天才たちが行うディープ・プラクティスとはどのようなものでしょうか。
ディープ・プラクティスには以下の三つのルールがあります。
・チャンクアップ
・繰り返す
・感覚を身につける
チャンクアップ
チャンクとは「枠やかたまり」のことで、チャンクアップとはそのかたまりを大きくするということです。
例えばサッカーでシュートを覚える際、動きを小分けにすると「助走する」ー「軸足を踏み込む」ー「蹴り足を引く」ー「足の甲にボールを当てる」ー「蹴り足を振り切る」と細かく分けることができます。
しかし、シュートを覚えてしまえばひとつひとつの動きを意識しなくなり、「シュート」というチャンクになります。
新しいスキルを覚える際はそのスキルを細かく分けて(チャンクダウン)、だんだんとチャンクアップしていくことが目標となります。
チャンクアップの手順としては、全体像を把握して(一連のシュートの動き)、チャンクダウン(動きを細分化)、スピードを落としてできているか確認、という流れになります。
繰り返す
動きを覚えたら、つぎは反復練習です。
しかしここで注意しないといけないのは、集中力の限界を超えてまで練習しないことです。
天才たちを調べた結果、1日の練習時間は他の人たちと比べて少ないことがわかっています。
しかも天才たちはできることを繰り返すのではなく、ミスを修正することに多くの時間を費やしています。
つまり、自分ができているかできていないかに集中する(意図的な練習)ので、1日に何十時間も練習できるわけがありません。
感覚を身につける
どんな感覚かというと、自分ができているかできていないかという感覚です。
新しいスキルを身につける際に、間違っているか正しいのか判断しないといけません。
間違っているのに自分ができていると思い込んでいては、そのスキルは身につきませんよね。
以上がディープ・プラクティスの詳細です。
研究では、ディープ・プラクティスで通常の10倍の早さでスキルを身につけることができるそうです。
時間は限られているので、同じ時間を練習に費やすなら効率の良い練習法がいいですよね。
ディープ・プラクティスやってみたくなってきましたか?
一流の指導者とは
著者の調べによると、国際的な活躍をするピアニストの最初の指導者のうちの大半がプロ養成所の指導者ではなく、平均的なレベルの指導者だった。
一流の指導者には以下のような特徴があります。
・豊富な知識
・洞察力
・明確なフィードバック
・モチベーションを高める声かけ
一流の指導者は生徒をよく観察し(洞察力)、豊富な知識から明確なフィードバックを与え、やる気を引き出す声かけをする。
逆に、権威を振りかざすような指導、長々と熱のこもった話はほとんどなく、練習時間のほとんどを目標を定めた具体的かつ些細な調整にあてていた。
もしあなたが何かしらの指導をしている立場なら、これをどう思いますか?
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まとめ
この記事で紹介できたのはごくわずかです。
本書ではさらに豊富な事例などが紹介されています。
あなた自身のスキルアップ、天才を生み出すための指導法を身につけるためにも、ぜひ読んでみてください。
僕もサッカースクールのコーチとして指導法を改善しつつ、R2-D2号での日本一周の挑戦に向けてさらにスキルアップしていきたいと思います。
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この本おもしろかったぞ!
『自分のことは自分が一番知っている』は間違い。
人間はデフォルトで自分の能力を実際よりも高く見積もってしまいがち。
現在の正確な立ち位置を知り、目標達成を加速させるためにも『自己省察スキル』は必須。
ブログにまとめました↓https://t.co/6eL0prBP0Z pic.twitter.com/5d5EMgWYbO
— Yumaユーマ@日本中を周るR2-D2号製作中 (@yumaadventure) April 11, 2021
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