第90話 ディーバ劇場開演
ウブドのメインストリートと思われる通りへ出ると、前回来た時と同じように欧米の家族連れやカップルがたくさんいた。その中に日本人の姿は見当たらない。海外に来てまで日本人と会いたくない、オレは日本人離れしている(よく友人に言われる)、と僕が無意識に思っているからなのかはわからない。 バリは日本人に人気の観光地であるはずなのに、この旅では1、2回しか日本人を見てい […]
人生一度きり。やらかしちゃおう。笑
ウブドのメインストリートと思われる通りへ出ると、前回来た時と同じように欧米の家族連れやカップルがたくさんいた。その中に日本人の姿は見当たらない。海外に来てまで日本人と会いたくない、オレは日本人離れしている(よく友人に言われる)、と僕が無意識に思っているからなのかはわからない。 バリは日本人に人気の観光地であるはずなのに、この旅では1、2回しか日本人を見てい […]
僕たちはサヌールのインディホテルでアレックスとビビと合流した。 このカップルは数日の間、常にテンションMAX(特にマルセロとリッキー)の僕たちグループと離れ、束の間の二人だけの時間を過ごしリラックスできたようだ。二人の顔からその様子が伺える。 僕には二人が無理やり戦場にかり出される兵士のように思えて、気の毒に思う。 二人とバトンタッチして戦場を離脱すること […]
台湾系アメリカ人のケビンが合流した翌日、つまり2017年1月3日のことである。 この日は、僕たちと別れて別行動を取っていたアレックスとビビとサヌールで合流してウブドに行くことになった。しかし、ゆうやは帰国までの残りの日数をサヌールで1人でゆっくり過ごしたいということで、サヌールでお留守番だ。 確かにクタはパーティーピーポーにはぴったりの場所だ […]
2017年2日目の午後は、台湾系アメリカ人で消防士であるケビンがバリに到着することになっていた。 ケビンは、3か月前にエアビ(Airbnb)のゲストとして沖縄に来て、僕が観光案内しているうちに仲良くなった。 僕とマルセロのバリ行きが決まったとき彼を誘ってみたが、年明けに合流するとすぐに返事してきたノリの良さである。 海外旅行で現地で外国人の友 […]
失意のまま帰路についた僕に、さらなる悲劇が起こったことを読者に伝えておかねばなるまい。 クタは年明けということもあり、観光客でいっぱいだ。それに伴ってタクシーやレンタルバイクも増えて、大渋滞を引き起こしている。 マルセロとリッキーに鍛えられた僕のライディングスキルも、二人乗りではDJガールに遠回しに下手くそ扱いされたが、ひとりの […]
2017年、僕は最悪の二日酔いと共に、昼過ぎに目を覚ました。 年明け早々のこの日は、2017年が僕にとってどんな年になるかを象徴するかのようなできごとがあった。 ふとスマホを見ると、ウブドで僕の眼力によって連絡先を交換していたDJガールからあけおめメッセージが来ていたのだ。 ※僕はウブドでお姉さんに遠距離から見つめる攻撃をしただ […]
宿への帰り道、リッキーが空を見上げながらつぶやいた。 「今日は人生最高の夜だったな」 「うん、間違いないね」 本心ではないが、僕もそれにこたえた。 ナイトクラブでのお互いの健闘を称え合うという美しい男同士の友情なんかではない。 収穫ゼロの男二人の単なる負け惜しみ、現実逃避、現実歪曲(自分の都合の良いように現実を解釈すること。スティーブ・ジョブ […]
ずっと動き回っていたので、のどが乾いてきた。 僕はとりあえずカウンターでビールを買って、一休みしようと座れる場所を探すことにした。 メインフロアを見下ろせる場所にいくつもソファが並べられていて、ゆっくりくつろげそうな場所を発見すると、僕は腰を下ろした。 しばしの間、休憩としようではないか、と思った矢先、6人の男女のグループが僕の元にやってきた […]
僕たちは、ついにスカイガーデンという名の戦場に足を踏み入れてしまった。 まあ、ただのナイトクラブなのだが、男にとっては戦場も同然である。世の中に、クラブでワンチャンを狙わない男がどこにいるというのだろうか。狙わなくとも、期待はしているだろう。 純粋に音楽を楽しんだり、みんなで騒ぎたいだけだと言い張る男がいたら、私は、男なら必ず2つ持ってる希望という名の玉を […]
不謹慎ではあるが、主犯格リッキーを筆頭に、僕たちは爆竹で無差別テロを思う存分楽しんだ。 爆竹がなくなる頃には地元民3人衆と打ち解けていて、お互いに自己紹介し合ったはずだが、彼らの名前が難しすぎて僕は覚えていない。仕方なく、3人とも「HEY(ヘイ)」で呼びかけることにした。 僕が小学生の頃に所属していた少年野球チームでは、先輩には「さん」づけし […]