走って沖縄縦断 with ビブラムファイブフィンガーズ
キッカケは、BONN TO RUN 走るために生まれたを読んだことでした。本の中で、人間は優れた持久能力を持っていて、地球上で人間よりも長い距離を走り続けられる動物はいないということが語られていました。
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人間は本来、100キロ以上も走り続けられる身体能力を持っているのです。僕は本に感化されいつの間にかビブラムファイブフィンガーズを購入して、数日に1回は2、30分のジョギングをしていました。
フリーハグをしたり、バリ島で15メートルの滝からジャンプしたり、ブラジルでヒッチハイクしたりとあらゆることに挑戦してきた「チャレンジャー・ユウマ」はここ最近はブログを書いてばっかりなので、何か物足りなさを感じながら悶々した日々を過ごしていました。そんなある日のこと、僕がシャワーを浴びているときでした。
僕は見事に閃きましたよ。この悶々とした日常を打開できる、まだ挑戦していなかったこと。
それは、沖縄南北を走って縦断する。
ファイブフィンガーズでジョギングを始めて1か月以上が過ぎ、身体もフォアフット走法(つま先から着地する走り方)に慣れてきた。機は熟した。
沖縄は南北を結ぶ距離は約160km(直線距離は約100km)。ジョギング(6km/h)の場合の予想所要時間は約27時間、休憩しながらだと28〜30時間かかるだろう。
つまり、昼夜問わず走り続けるので、真っ暗な道でドライバーに自分の存在を知らせてくれるジョギングライト(LEDライト)や小物を入れるウエストポーチが必要だ。
なるべく荷物を減らしたいので、ポーチに入れるのはLEDライト、スマホ(連絡、アップルペイ利用)、ポータブル充電器(スマホ用)のみ。
友人に頼んで、午後10時に北谷から沖縄本島最北端の辺戸岬(へどみさき)に向けて出発した。友人には悪いが無駄な体力を消耗したくないため、移動中は仮眠を取らせてもらった。
約2時間後、真っ暗な辺戸岬に降ろしてもらった。
友人「がんばるんだぞ。グッドラック! ゴールの喜屋武岬(きゃんみさき、沖縄本島最南端)で待っている。位置情報を共有するの忘れるなよ」
僕「おう。ありがとな。がんばるぜ。オラ、ワクワクすっぞ。オメェも気をつけて帰ってくれよな」
友人は去っていった。山奥に置き去りにされる人はこういう気持ちになるのだろう、などと考えながら早速スタートを切った。
辺戸岬から最初のコンビニ、ファミリーマート奥間ビーチ前店までは約20kmで、それまでは持参した水でどうにか乗り切った。
そこからは、コンビニが見える度に休憩しながら徐々に南下していく。
驚いたのは、恩納村のコンビニで僕のチャレンジの噂を聞いた友人が、僕を元気づけようと待ち伏せしていたことでした。このときは本当に嬉しかった。
それからというもの、何度も何度も「なぜオレはこんなことをしているんだ。もう帰りたい。体が限界だ」と自問自答したり心の葛藤が続いた。
それでもようやくゴール地点喜屋武岬がある糸満市に着いた頃には、とうに24時間が過ぎていた。空腹や激しい眠気も襲ってきて体の疲労は極限に達していた。
「これを達成できたら、今後の人生でなんでもやり遂げられるであろう」
僕は、その思いだけでかろうじて平静を保っていた。
真っ暗な道の先に、ようやく車のヘッドライトが見えてきた。目視できる距離まで近づくと僕を辺戸岬まで送り届けてくれた友人Aであることがわかった。
ということは、ゴールは目と鼻の先にある。僕は最後の力を振り絞ると、少し足が軽くなりスピードが上がった。
ゴールに到達すると、感情が爆発して僕は涙を流していた。そして、感情のコントロールが効かずに友人に抱きつくと、力尽きて立ち上がれなくなったのだった。
という頭の中でのシュミレーションの結果、挑戦しないことにしました。
だって、面倒くさいじゃん。
沖縄縦断に30時間もかかるんですよ。30時間ですよ。
僕だったら30時間あればブログ記事10本書けるし、本10冊読めます。
しかも30時間走って溜まった疲労から回復するのに1、2日以上かかるだろうし。今後の生活に支障をきたすレベルですわ。健康に気を使ってる僕としてはマジで困りますね。
そもそも、僕が挑戦するからといって、途中で応援してくれる友人なんていないし、送り届けてはくれても、夜中に喜屋武岬で待ってくれている友人なんていないっすね。もし友人が僕に頼んでも、絶対に断りますもん。
ちなみに、グーグルで「喜屋武岬」を検索すると、検索候補はこうなりました。
「心霊」ですよ。もし挑戦していたら、喜屋武岬に着くのは真夜中。いくら霊感がない僕でも、怖くてそんなところに行けるかボケー!!
ここ数年、自己啓発系や引き寄せの法則の本を読み漁った結果、本に影響されやすい僕は「直感を信じなさい」を愚直に実行してきました。その結果、バージョンアップした「ユウマver2.0」はたくさんのことを経験できました。だいぶ直感も磨かれたんじゃないかと思います。
しかし、典型的な内向型である僕は元々、行動を起こす前にいろいろと情報を集めたり、シュミレーションしたりと熟考するタイプでした。その例が、ブラジルにサッカー留学に行ったり、カナダにワーキングホリデーに行ったりしたことなどです。これらの挑戦は、考えに考え抜いて行動を起こしたんですよ。
周りから見たら突発的な行動に見えるかもしれませんが、内向型は他人とコミュニケーションを取るよりも、とことん自分で考えたり調べたりしますからね。
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自己啓発本や引き寄せの法則の本でバージョンアップした「ユウマver2.0」は、内向型の武器の「熟考」の機能を失っていました。
先日、「エッセンシャル思考」を読んだ僕は、物事の本質に気づき「熟考」の大切さを再確認できました。
そのスタートがこの「沖縄縦断」のシュミレーションですわ。
よって、これからは「熟考」の機能を取り戻すため、「ユウマver2.0」からダウングレードしたいと思います。
我輩は「ユウマ0(ゼロ)」である。特徴はまだない。
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