第82話 戦場を駆ける
僕たちは、ついにスカイガーデンという名の戦場に足を踏み入れてしまった。 まあ、ただのナイトクラブなのだが、男にとっては戦場も同然である。世の中に、クラブでワンチャンを狙わない男がどこにいるというのだろうか。狙わなくとも、期待はしているだろう。 純粋に音楽を楽しんだり、みんなで騒ぎたいだけだと言い張る男がいたら、私は、男なら必ず2つ持ってる希望という名の玉を […]
人生一度きり。やらかしちゃおう。笑
僕たちは、ついにスカイガーデンという名の戦場に足を踏み入れてしまった。 まあ、ただのナイトクラブなのだが、男にとっては戦場も同然である。世の中に、クラブでワンチャンを狙わない男がどこにいるというのだろうか。狙わなくとも、期待はしているだろう。 純粋に音楽を楽しんだり、みんなで騒ぎたいだけだと言い張る男がいたら、私は、男なら必ず2つ持ってる希望という名の玉を […]
クラブの入り口でオレたちを引き止めた黒人マッチョマンのセキュリティーの2人は、無言でオレたちが持っているビール瓶を指さした。 「なんだ二人とも。このビールが飲みたかったのかあ。お安いご用だ」とリッキーが笑顔で張り詰めた空気を和ませようとした。 「・・・違う。飲食物の持ち込みは禁止だ。捨てろ」マッチョマンのひとりが近くにあるゴミ箱を指さしながら言い放った。 「なーに言って […]
いつの間にかDJガールは帰り支度をしていて、一緒に来ていた友人とともに帰ろうとしていた。 やばい、せっかくの獲物に逃げられてしまう。 ハンターと化したオレは、気がつくと彼女の目の前に立っていた。男の本能がそうさせたのだろう。 しかし、何の策も練っていなかったオレは、コミュ力が皆無だった20代前半の頃のようにあたふたした。そう、い […]