第12話 逆流注意報
周りのカップルの幸せムードに押しつぶされそうになっていた僕に、仕事を終えたマークからようやくメッセージが届いた。 デートに誘った女の子からの返事くらい僕が待ち望んでいたメッセージだということを彼は知らない。僕が男からのメッセージでここまで嬉しくなったのは初めてかもしれない。 彼は仕事を終えたばかりで、いちど家に帰って準備する時間がほしいということで、1時間 […]
人生一度きり。やらかしちゃおう。笑
周りのカップルの幸せムードに押しつぶされそうになっていた僕に、仕事を終えたマークからようやくメッセージが届いた。 デートに誘った女の子からの返事くらい僕が待ち望んでいたメッセージだということを彼は知らない。僕が男からのメッセージでここまで嬉しくなったのは初めてかもしれない。 彼は仕事を終えたばかりで、いちど家に帰って準備する時間がほしいということで、1時間 […]
翌朝、僕は誰かの足音で一度目が覚めた。どうやらホストが起きてきたようだ。 彼女はリビングを横切ってキッチンへ向かい、朝食の仕度を始めた。 そこで僕は再び眠りについたようだ。 次に僕が起きたときにはホストはいなくなっていた。 寝起きで頭がぼーっとしている僕は、リビングの窓から見える外の景色を眺めていた。夜は気づかなかったが、このマンションの周り […]
僕がターミナルに到着すると、マークが少し眠そうな顔とともに温かく迎えてくれた。 僕が彼に放った第一声はもちろん、「long time no see(久しぶり)」ではなく「I’m so sorry(誠に申し訳ありませんん)」である。 しばらくヒッチハイクは控えようと思う。 まずは、マークが僕を車でカウチサーフィンのホストの元へ送り届けてくれる。 […]
シンガポールからは2時間もかからずにマレーシアのジョホールバルまで来ることができた。 サッカーが好きな人なら一度は耳にしたことがあると思うが、あの「ジョホールバルの歓喜(サッカー日本代表がワールドカップ初出場を決めた試合の開催地)」のジョホールバルに僕はいる。僕は、あの、日本代表が歴史に名を刻んだ場所に立っている。 なんと感慨深いことか。 & […]