第33話 感度バツグン

翌朝、興奮するリッキーの声に起こされて目を覚ました。リッキーがオレとゆうやをトイレで呼んでいる。
か弱い日本人男子ふたりをリッキーが襲ってこないか警戒しつつ、オレたちはトイレに入った。笑
オレたちがトイレに入ると、リッキーがニヤニヤしながら立っている。
「これを見てみろよ」
リッキーが便器の後ろの壁にある蛇口を握りながら、便器を指さしている。
リッキーの指さす方を見てみると、便器の中に金属製のノズルがついている。どうやらウォシュレットのようだ。
日本のウォシュレットとは違って電動ではなく、自分で蛇口をひねって水を出すようだ。なんだ、ただの手動のウォシュレットかと眺めていた。
リッキーが軽く蛇口をひねった。
ビュッ!!! バシャ!!!
ノズルから消防車の放水のような水圧で水が出たかと思うと、一瞬のうちに3メートル先の壁に激しくヒットした。
オレたちはお互いに目を合わせると、一瞬ときが止まった。
はっはっはっは!!! それから3人が同時に笑いだし沈黙を破った。あまりに強烈な水圧に笑うしかない。この水圧はおしりには危険すぎる。もしお尻にヒットしたら一瞬にして切れ痔になること間違いなしだ。
「リッキーのお尻は大丈夫??笑」
オレは満面の笑みでリッキーに、一応確認してみた。
「当たり前だろ。もしこれを使ってたら今頃救急車で病院に運ばれてたわ!!」
再び三人は、腹を抱えるほど笑い続ける。
リッキーのお尻の無事は確認されたが、もしこの凶器を他の人が使うかと思うとゾッとした。
一応オレとゆうやもスーパーウォシュレットを体験するため、便器には座らずにひとりずつ壁に噴射した。殺傷能力のある水圧を再確認したのだった。
この先、スーパーウォシュレットの被害者が出ないことを切に願う。被害者が出ても笑ってしまうだろうけども。でももしかしたら、この水圧はバリの人にとっては普通かもしれないので、ホテル側には報告せずにそっとしておくことにしよう。
スーパーウォシュレットで笑い疲れたあとは、朝食でエネルギー補給だ。昨夜オレとゆうやが全く手をつけなかったサンドイッチで朝食を済ませた。それから出かける準備に取り掛かった。
この日オレたちは、サヌールにあるマルセロが働く予定のダイビングショップに立ち寄って、マルセロはこれから同僚となる人達に挨拶して回った。そのあと、次の街へ出発する前にサヌールの街をブラブラして時間を潰した。
ホテルに戻ってチェックアウトして、仲良くなったホテルのスタッフたちに別れを告げて、オレたちは次の街「ウブド」へ向かった。
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