冒険

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第73話 ウルワツ探検隊

    翌朝、僕が目を覚ました頃には、すでにマルセロとタイサはいなくなっていた。二人とも寝坊せずに無事に出発できたようだ。     残ったメンバー(僕、リッキー、ゆうや、アレックス、ビビ)全員で朝食を食べて、午前中で少し観光をしてからお昼前にサヌールへ出発する予定となった。     朝食のあとに僕たちは「シングル・フィン」へと向かった。 […]

第72話 特大ミートパイによる弊害

    サーフィンを終えて、僕たちはビンギンビーチから引き上げた。     すでにランチからだいぶ時間が立っていて、みな空腹なので、宿へ戻る前にディナーすることとなった。   特に1時間フルでサーフィンをした、正確にはほぼ漕いでいたのだが、僕の消耗っぷりといったらみんなの比ではない。特に、乳首の消耗、いや摩耗、いや、肥大ぶりは驚愕に値する。 以上の […]

第71話 ち◯◯ロス事件

    1時間の内の9割をパドリングに費やした僕の腕は、今までに体験したことないほどにパンパンに張っていて、ただ体にぶら下がっているだけのようだ。   それでもボードを返しに行かなければならない。   すべての建物が高床式倉庫のようになっているので階段を上るのだが、これまた反り立つような急な傾斜になっていて、疲労困憊の僕に追い打ちをかけてくる。 途中で陸に上 […]

第70話 サーフィンに挑戦

    僕にとって人生初のサーフィンに挑戦するわけで、さすがにサーフィンに関して無知のまま海へ出るわけにはいかないので、経験者であるアレックスからアドバイスをもらった。 あとはそのアドバイスを実践するのみである。       僕とマルセロ、リッキーは海にボードを浮かべ、そのボードに体を預けて手で水をかき始めた。これがあのパドリングというやつか。 初 […]

第69話 ビンビンビーチじゃないよ、ビンギンビーチだよ

    僕たちはウルワツで有名なビンギンビーチに来た。 僕がビンビンビーチと聞き違えて、なるほど、ヌーディストビーチか。と勘違いしてテンションが上ったことは想像に難くないであろう。       直射日光でシートが熱くならないように、今度はしっかりとスクーターを日陰に停めてビーチへ向かった。     ビンギンビーチは駐輪場から少し […]

第68話 尻に火がつく

    翌朝、みんなで朝食を食べたあと、僕は近くのお店で新しいビーサンを購入した。 これでビーチにでもどこへでも行ける。     そのあと、みんなで町を散策することになったのだが、ゆうやは残ることになった。 常にハイテンションなメンバーたちと過ごしているから、精神的に疲れたのだろう。確かにこのテンションで動き回っていては、僕の体ももたないかもしれない。 彼に […]

第67話 足裏タッチ

    特に踊るわけでもなく、しゃべりながらちまちまとお酒を飲んでいた僕たちは、人だらけのフロアにも飽きて、下の階に移動することにした。     下の階は、上のオシャレな木造デッキとは違ってコンクリートに囲まれ、カラフルなライトが点滅して怪しげではあるが、楽しそうな雰囲気を醸し出していた。スペースもあまりないのだが、人々はその中で所狭しと狂ったように踊ってい […]

第65話 悪魔の暴走

    僕たちは宿に着くと、それぞれの部屋に入った。僕の部屋ではリッキー、ゆうやの順でシャワーを浴びて、最後が僕となった。賑やかで楽しいけど、騒がしいグループから開放されるひととき、自分だけの時間だ。このあと、またすぐに出かけるのでゆっくりはできないが、心が安らぐ至福のひととき。温かいシャワーで疲れやストレスが流されていった。       シャワー […]

第64話 リッキー氏

    僕たちがビーチに辿り着いたとき、闇が空を覆い始めていた。 ビーチへ行くには、大きな岩の間にあるかろうじて人がひとり通れる階段を下りていかなければならなかった。 暗くなり始めているこの時間帯に海に向かっていくのは僕たちだけだ。上がってくる人たちをよそ目に、僕たちは階段を下りていった。       階段の下までいくと満潮に近づいているようで、す […]

第62話 ロードトリップ

    次の冒険の地ウルワツへの出発は、午後、マルセロが用事から帰ってくるまで待たなければならなかった。 それまではホテルのプールで泳いだり出かけたりと、それぞれが自由に過ごした。 午後3時を過ぎた頃、ようやくマルセロが戻ってきて、やっとのことでウルワツへ出発することになった。       今回は初となる、みんなでスクーターでの長距離の移動。僕は、 […]

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