第49話 根に持つタイプ
ウブドからマイクロバスで出発して1時間ほど経っていたようだ。マイクロバスが止まったところで目が覚めた。 出発からかっ飛ばしていたので(車ではなくみんなのテンションのことね)早急にエネルギーを使い果たし、車内のほとんどの人が眠っていたようだ。 外を見るとすぐそこにコンビニがあった。運転手が車から降りたところを見ると、どうやら休憩時 […]
人生一度きり。やらかしちゃおう。笑
ウブドからマイクロバスで出発して1時間ほど経っていたようだ。マイクロバスが止まったところで目が覚めた。 出発からかっ飛ばしていたので(車ではなくみんなのテンションのことね)早急にエネルギーを使い果たし、車内のほとんどの人が眠っていたようだ。 外を見るとすぐそこにコンビニがあった。運転手が車から降りたところを見ると、どうやら休憩時 […]
サウナのように蒸し暑いクラブで楽しんだ翌朝、オレは遅めの朝を迎えた。 目が覚めると部屋をシェアしているゆうやとリッキーはすでに目を覚ましていたようで、すでに起き上がっている。 それになんだか外が騒がしい。こんな朝っぱらから騒がしいなーーーと思いながらも部屋の外に出てみた。 部屋から出ると、そこには見かけない男女が2人いてマルセロ […]
クラブの入り口でオレたちを引き止めた黒人マッチョマンのセキュリティーの2人は、無言でオレたちが持っているビール瓶を指さした。 「なんだ二人とも。このビールが飲みたかったのかあ。お安いご用だ」とリッキーが笑顔で張り詰めた空気を和ませようとした。 「・・・違う。飲食物の持ち込みは禁止だ。捨てろ」マッチョマンのひとりが近くにあるゴミ箱を指さしながら言い放った。 「なーに言って […]
いつの間にかDJガールは帰り支度をしていて、一緒に来ていた友人とともに帰ろうとしていた。 やばい、せっかくの獲物に逃げられてしまう。 ハンターと化したオレは、気がつくと彼女の目の前に立っていた。男の本能がそうさせたのだろう。 しかし、何の策も練っていなかったオレは、コミュ力が皆無だった20代前半の頃のようにあたふたした。そう、い […]
あのお姉さんをDJブースで発見してテンションの上がったオレは、彼女に声をかけようと思ったところを、彼女のプレイの邪魔をしてはいけないと、もう一歩のところで踏みとどまった。仕方なく、目から熱光線が出そうなほどの眼力を込めて見つめた。 オレの熱光線は彼女に届いて、彼女の心を焼き焦がしたのだろう。彼女はオレに気づいて、DJの機器から手を離して、こち […]
クリスマスイブ二軒目のバーは、アグン山登頂の直前にもお世話になった、リサとユナのいるミュジックバーへ。 バーの前に差し掛かると、ユナが昨日と同じく笑顔で呼び込みをしていた。 オレたちの姿を見つけると、もちろん飲んでくわよね、といった具合にわずかに流し目を使ってオレたちに声をかけてきた。 その手には乗るか……いや、乗っておこう。お […]
カルボナーラを楽しんで宿へ戻ると、長い冬眠から目を覚ましたクマさん……、いや、リッキーがオレとゆうやを待ち受けていた。 「お前たち、オレ様を差し置いて、いったいどこに行っていたんだ?」 「いや、その……腹ごしらえというか、夕食というか」 なんだかよくわからないが、リッキーから嫌悪感を感じるぞ。 恐る恐るカルボナーラを食べてきたこ […]
アグン山から宿へ戻ると、宿のおばちゃんが笑顔でオレたちを迎えてくれた。 おばちゃんには、命がいくつあっても足りないから、アグン山だけは辞めておけ、本当に行くのか、やめろ、としっかりとマルセロ師匠を説得するべきだったと文句のひとつやふたつを言ってやりたいもんだ。が、体のすべてのエネルギーを使い果たしているので、今回は許してやろう。 […]
約1時間、電車に揺られて空港にたどり着いた。 特にやることもないので、早めにチェックインを済ませて保安検査場を抜けて待合室に座った。 3日間夜通しで遊んだ韓国をもう離れるかと思うと、なんだか寂しい気持ちになった。だが、沖縄からソウルまでの飛行時間は2時間と、東京に行くより短い時間で来れるかと思うと、またいつでも好きなときに行ける […]
最終日、またしても清掃員のノックで目覚めた。 「チェックアウトの時間ですよ」 「はーい、すぐ出ます!」 時計はすでに11時を回っていた。支度をしているうちに、初日のこの宿で出会った日本人の女の子ふたり、アイリとアヤカのことを思い出して連絡してみると、すぐにアイリから返事がきた。 『私達、今からホンデでランチする予定だけど、一緒に […]