エッセイ

日本全国津々うりゃうりゃ 宮田珠己

    宮田珠己さんの旅エッセイです。   宮田さんが日本各地を周って、ユーモアあふれる文体で紹介していくのかと思いきや、100%そうとは言い切れませんでした。   宮田さんの好きな海の生物を見るために取材そっちのけでシュノーケルしたり、パチンコやピンボールの話が出たりと、なんじゃこりゃ、という展開には笑ってしまいます。   かといって、そんな話ば […]

人間の大地 サン=テグジュペリ

    パイロットだった著者の体験をまとめたエッセイ。   僚友ギヨメが山に墜落して1週間後に奇跡の生還を果たした話や、著者自身が砂漠に墜落・遭難して、地獄のような『渇き』に耐えたのち、無事に生還した話などがあります。   特筆すべきなのは、ただの体験談に留まらず、その体験から「人間らしい生き方」や「人間の本質」まで思いを巡らせていること。   哲 […]

だいたい四国八十八ヶ所 宮田珠己

    四国にある空海ゆかりの88箇所の寺院を巡拝することを四国遍路、ということを、この本を読んで初めて知りました。   宮田珠己さんの四国遍路についての紀行文です。   歩いての四国一周を目指した宮田さんでしたが、歩きっぱなしというわけではなく、途中、宮田さんらしくカヌーやシュノーケルをして道草をくったり、足の指にできるマメに悩まされ続けます。   […]

スットコランド日記 宮田珠己

    爆笑エッセイでお馴染みの宮田珠己さんの日常を綴った日記です。   あの面白おかしい表現は、なるほど、凡人と違った宮田さん独自の着眼点から来ているのか。 それがわかっただけでも、この本を読んだ価値がありました。   執筆スピードはそれぞれ異なるようですが、ほとんどの作家と同じように、やはり宮田さんも多読でした。   『ハンパない観察+多読+鬼 […]

オンリー・ミー 私だけを 三谷幸喜

    コメディ映画でお馴染みの三谷幸喜さんのエッセイ集です。 三谷さんが普段どんなことを考えて、どんなことをしているのかなどが赤裸々に綴られていて、とても身近に感じられました。     僕はエッセイを読んでいると、作家さんたちは普段からよく『観察』しているなと感心させられます。 普通の人なら気づかないようなことまで目を配り、しっかりと言葉で描写する。本当に […]

職業としての小説家 村上春樹

    僕は、村上春樹さんの小説で「ノルウェイの森」しか読んだことがなかったけれども、ふと、古本屋で目について、気がついたら手に取っていました。(ちゃんとお金は払いましたよ)   この本から、村上さんの小説に対する強い思いと、飽くなき向上心、高い共感力を持った人間性が伝わってきて、村上さんにとても好感が持てました。   現時点での自己ベストの小説を書くがその […]

ときどき意味もなくずんずん歩く 東南アジア四次元日記 なみのひとなみのいとなみ 宮田珠己

    宮田珠己さんの本がおもしろい。   宮田さんの思考、発想、着眼点が独特で、脱力感あふれる文体が好きです。   宮田さんとは関係ありませんが、『ときどき意味もなくずんずん歩く』は、『52%調子のいい旅』の文庫版ということを知らずに購入してしまいました。   それも何か、宮田さんの仕業ではないかと思ってしまうのです。(罪をなすりつけて、すみませ […]

ウケる日記 水野敬也

    水野敬也さん、あなた面白すぎます。本当にもう。   『夢をかなえるゾウ』シリーズを読んだときは、まあまあ面白いし、感動する本ではあるなあとは思いましたが、著者であるあなた自身に興味を持つことはありませんでした。     しかし、今回私が読んだあなたの著書『ウケる日記』を読んで、あなたにすこぶる興味を持ってしまいました。   『ウケ […]

わたしの旅に何をする。 旅の理不尽 宮田珠己

    未だかつて、こんなふざけた旅の本を読んだことがない。     真面目な旅の本が好きな人には、おすすめしません。 ハプニングを笑いに変える著者の発想力、それをうまく読者に伝える表現力には驚かされました。   最初に『私の旅に何をする。』を読んで気に入り、すぐに2冊目の『旅の理不尽』を購入してしまいました。   私の電子書籍やブログを […]