旅行

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第38話 頂上を目指して

    休憩のあと、道はさらに急勾配になり一段と険しくなった。 さきほどまでの余裕しゃくしゃくな雰囲気とは打って変わって、誰も口を利かなくなり、みんなのハアハアという息が響き渡る。 時折、列の最後尾で遅れているリッキーを、ガイドのおっちゃんが「がんばれ」と励ます声が聞こえるのだった。       無我夢中で先頭のおっちゃんのあとを着いていく。しば […]

クレイジーハロウィン第6話 ベジータ戦闘開始 in イテウォン

    オレたちは、ハロウィンに参加する前に夕食をとることにした。エイミーとの約束通り、エイミーの部屋に泊めてくれる代わりに夕食代はオレが払うことになった。 さっそくエイミーのお気に入りの居酒屋で少し飲みながら夕食を済ませた。       居酒屋から出ると、外はすっかり暗くなって肌寒い。韓国の秋は沖縄の真冬並みの寒さで、気温は10度強ほど。オレにと […]

第37話 神の山を登る

    車に揺られること約1時間、ついにウブドから目的地のアグン山に到着した。       オレの強みは、いつでもどこでも眠ければどんな環境だろうと寝れること。おかげで、出発30分前までお酒を飲んで酔っていたが、だいぶ回復したようだ。 今は午前1時。車を降りると、いくつか街灯があってオレンジの光があたりを照らしている。ここは山の1400m地点という […]

クレイジーハロウィン第5話 観光地で転がる。転がる。

    オレとエイミーがソウルの観光名所のひとつ、キョンボックンに着いたのは夕方4時過ぎ。徐々に日が沈み始めていた。先程までの太陽の温もりは既にどこかへいってしまって、肌寒くなってきている。 閉館時間まで2時間もないので、チケットを購入して少し急いで中に入った。       門をくぐると、目の前には大きな中門がもうひとつ。沖縄の首里城よりも規模が大 […]

クレイジーハロウィン第4話 ハングオーバー。なんだここか・・・

    誰かがドアをノックする音で目を覚ました。時計を見てみると、時刻はすでにチェックアウトの時間を指している。一瞬自分がどこにいるかわからなかったが、辺りを見渡してゲストハウスのベッドの上だとわかった。 きっと清掃員が来たのだろう。すぐに出ることを伝えて、とりあえず時間をかせぐ。       ひどい頭痛がしている。どうやら二日酔いのようだ。頭がぼ […]

第33話 感度バツグン

    翌朝、興奮するリッキーの声に起こされて目を覚ました。リッキーがオレとゆうやをトイレで呼んでいる。 か弱い日本人男子ふたりをリッキーが襲ってこないか警戒しつつ、オレたちはトイレに入った。笑       オレたちがトイレに入ると、リッキーがニヤニヤしながら立っている。 「これを見てみろよ」 リッキーが便器の後ろの壁にある蛇口を握りながら、便器を […]

第32話 再会の地、サヌール

    空港へ着くと、搭乗時刻にはまだ早いが先にチェックイン手続きを済ませて、コーヒーとサンドイッチを購入。 ちょうどサンセットの時間で、デッキの方から鮮やかな夕日が見えていた。デッキに座ってサンドイッチを頬張りながら、マレーシアでの出来事を振り返って思い出し笑いをした。       またバリに戻ると、マルセロやリッキーと一緒に冒険の続きが待ってい […]

第30話 落とし物

    マレーシア最終日の朝がやってきた。 マレーシアでのミッションは完了したので、今夜の飛行機まではたっぷりと時間がある。さて、何をしようか。 先にチェックアウトして、それから今日一日何をするのかゆうやと一緒に考える。       ロビーのパソコンで観光情報を調べてみる。クアラルンプールでの観光スポットベスト10というページが出てきて、ゆうやと相 […]

第29話 人生で一番にやけた瞬間

    マレーシアでの最後の夜を楽しむために、再びオレは歓楽街へと戻った。 まずはじめにバーでビール一杯を頼んで、飲みながらこのあとのことを考える。 席について辺りを見渡していると、バーの向かいの建物から大音量の音楽が音漏れしている。       スモークガラスで覆われていて中の様子はわからないが、よく観察してみると人がちらほら出入りしている。どう […]

第28話 ジョナスとの再会

    ゆうやと共に、ジョナスとの待ち合わせの場所へと向かった。 待ち合わせの場所は、オレが昨日の夜に散歩をした歓楽街だった。今夜は昨日の夜散歩したときよりも早い時間帯だったので、たくさんの人で賑わっている。オレたちは先に待ち合わせ場所についてジョナスを待った。       が、約束の時間になってもジョナスは現れない。インターネットが使えないオレた […]

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